Dr.Shawkea Official Blog この手で、出来る限り多くの 新薬開発に貢献したい。医学博士 邵 輝

東洋医学的見地で病院を理解する~気血水について~

解毒革命 | 2017-05-21

3月26日の

「東洋医学的見地で病気を理解する~東洋医学での病気のとらえ方~」

で置いていた気血水について本日はご紹介しましょう。

 

東洋医学では「気血水」は基本的な概念です。

 

これらが過剰、または不足すると各々のバランスが

崩れて病気になるので、これらのバランスを整えることが大切です。

 

気血水は五臓六腑と経絡を流れています。

五臓は、「肝」「心」「脾」「肺」「腎」、

六腑は、「胆」「小腸」「胃」「大腸」「膀胱」「三焦」

を指します。

 

気血水のバランスが乱れれば五臓六腑の働きも乱れ、

五臓六腑の働きが乱れれば、気血水のバランスも崩れます。

東洋医学では、各臓器は感情ともつながりがあると考えますので、

気血水の乱れは体と心の両方に影響を及ぼします。

 

「気」は、「元気」「気力」といった言葉が表しているように

「体のエネルギーの源」です。「病は気から」とも

いわれるように、生命の根幹を担います。血や水が滞らずに

流れるのも気の働きによるものです。気が足りないことを

「気虚」といいます。

 

大きな手術をした後の患者さんは、しばしば気虚になります。

 

気虚になる、顔が真っ白になる、少し動いただけで疲れてしまう、

やる気がない、元気がない、免疫力が低下し風邪を引きやすい

といった状態になります。

 

ストレスなどが原因で気が詰まっていることを

「気滞」といいます。

 

気が詰まると痛いところがあちこち変わります。

 

「血」は、血液、栄養、ホルモン、酸素、

水などを含む血管内に存在する赤色の液体の総称で、

単に血液だけを指すものではありません。

 

血が足りなくなることを「血虚」といいます。

 

血虚になると顔色が青くなり、爪が白くなり、

立ちくらみや生理不順、精神不安定になります。

 

血が詰まると「瘀血」になります。

 

打撲は血が経絡に詰まっている状態です。

 

臓腑に血が詰まると心筋梗塞や脳卒中、

ガンや子宮内膜症、痔の原因になります。

 

瘀血には四つの特徴があります。

 

第一に固定性の刺すような痛みがあること、

第二に腫瘤ができること、

第三にチアノーゼになること

(血液中の酸素の量が不十分であるために皮膚や口唇、

爪などが紫色になること)、第四に内出血を含む出血があることです。

 

顔にシミが目立つ方は瘀血体質であることが多いです。

 

また、一般に女性は生理があるので瘀血になりやすいといえます。

 

 

「水」は体液の総称で「津液」または「陰液」ともいいます。

汗、尿、リンパ液、唾液、涙もすべて津液に含まれます。

 

水が足りなくなると「陰虚」になります。

 

年をとると陰虚になりやすく、陰虚になると

皮膚がカサカサになったり、目や口内が乾きます。

 

水が詰まると「痰飲」や「痰湿」になります。

 

痰湿は中国の言い方で、日本では「水毒」とも

いいます。

 

「飲」や「湿」はサラサラなので尿で排出できますが、

「痰」はベトベトなので「化痰」といって

溶かさないと排出できません。

 

日本では特に水のバランスが崩れやすくなります。

 

なぜなら、日本は四方を海に囲まれており、

梅雨、高温多湿の夏、台風、除雪と一年を通して

湿が溜まりやすい気候であるからです。

 

風土的な要素に加え、生活習慣も

大きな要因となっています。

 

最近では、お店や電車では春先からクーラーがかかり、

年中冷たい飲み物やアイスクリームを食べるので

体が冷えています。

 

生活が豊かになるにつれて高カロリーの食事を摂り

運動不足になるまで、ますます湿が溜まりやすくなっています。

 

東洋医学では、夏は成長と発散の季節です。

 

陽気が最高潮の夏に旺盛に活躍すれば、

血のめぐりがよくなり瘀血が解消されますし、

たくさん汗をかいて老廃物を流し去れば、

痰飲を解消できます。

 

しかし、クーラーのきいた部屋で冷たいものばかり

飲んでいれば、瘀血や痰飲はどんどん蓄積されていきます。

 

解毒をする最良の季節をみすみす見逃しているのです。

 

解毒革命より一部抜粋 邵輝(ショウキ)

東洋医学的見地で病気を理解する~体の診断書・証とは~

解毒革命 | 2017-05-07

東洋医学では、症状や観察できる特徴、

患者さんの訴えなどから「体の個性」を診断します。

これを「証」と呼びます。

 

患者さんの病態を把握するうえで重要な指針となります。

 

西洋医学では、検査をして病因を特定し、

病名をつけて「病気」を治療しますが、

東洋医学では、患者さんの個性を知り、

症状を診て、それに応じて「患者さん」を治療します。

 

ですから、西洋医学的には同じ病名であっても

患者さんによって治療方針が異なるのは、

東洋医学ではむしろ自然なことなのです。

 

 

弁証は「証を弁論する」ことで、

八綱弁証、病邪弁証、気血津液弁証、臓腑弁証、

六経弁証、衛気営血弁証、三焦弁証、経絡弁証

などいろいろな方法があります。望診、聞診、問診、

切診などで集めた患者さんの情報をもとに弁証し

治則を立てる、すなわち、情報を基に診断して

治療方針を立てます。

 

この一連の過程を東洋医学の「弁証論治」と呼びます。

 

望診は、視覚を使った診断方法です。

 

顔全体の色を

青みがかっていれば「肝」、

赤なら「心」、

黄なら「脾」、

白なら「肺」、

黒なら「腎」

の病と診ます。

 

肝硬変になるとお腹に静脈瘤が見られ、

全体が青っぽく見えます。

 

心の病気である高血圧は顔が真っ赤になりますし、

肺結核は「白い疫病」といわれるように、

顔が真っ白になります。

 

眉間に縦ジワがある人は「気滞」、

ここが白く抜けている人は「気虚」、

赤みを帯びている人は熱があると診ます。

 

聞診は、嗅覚と聴覚を利用します。

ある病気にかかっている患者さんは

独特のにおいを発しています。

 

例えば、糖尿病の患者さんは甘いにおいがしますが、

これはアセトン臭といいます。

 

患者さんの中には自分の体臭の強弱で

体調がわかる方もおられます。

 

聴覚はお腹がゴロゴロ鳴っているとか

喘鳴を聞くなどのほかに、患者さんの声の調子

にも注意を払います。

 

患者さんの声が大きいと「気」が多く、

小さいと「気」が少ないと考えます。

 

また、声の調子が五臓にそれぞれ対応しています。

 

「呼ぶ人」は、構って欲しがり、相手の都合構わず

呼びかける人のことで「肝」が弱い人。

「笑う人」は、空笑といって何もないのに

ニヤニヤしている人で「心」が弱い人。

「歌う人」は、歌手など歌を歌うと気を

消耗して「脾」が弱くなった人。

「哭す人」は、いつも泣き言をいう「肺」が

弱い人です。

「呻く人」は、例えば寝たきりの人がベッドで

ウーンと唸っている状態で「腎」が弱い人です。

 

問診は、患者さんに質問をすることです。

 

十問歌という「一に寒熱を問う」「二に汗を問う」

といった質問事項があります。

 

切問は、患者さんの体に直接触って診断することです。

これには脈の様子を見る脈診やお腹を触る腹診が含まれます。

 

 

解毒革命より一部抜粋 邵輝(ショウキ)

 

東洋医学的見地で病気を理解する~病気を招く三つの原因~

解毒革命 | 2017-04-16

東洋医学では、病気を引き起こす原因を

外因、内因、不内外因の三つに分けています。

 

外因

外因は自然や気象の変化を指し、

「六淫」と「疫癘」がこれにあたります。

 

六淫とは六の季節の「邪気」のことで、

「風」「暑」「火(熱)」「湿」「燥」「寒」のことです。

 

疫癘は伝染病のことです。外因の中で、

とりわけ日本では「湿邪」がポイントになります。

 

湿邪は湿によって引き起こされる邪気のことです。

湿は脾胃を弱らせて消化力を弱らせます。

 

日本は四方を海に囲まれ、高温多湿で梅雨もあるために

湿気の強い風土です。

 

これは「外湿」といって環境の湿です。

 

一方、冷飲冷色や高カロリーの食事、

クーラーで体が冷えることで体の中に湿を生みますが、

これは「内湿」といわれます。

 

日本では外湿、内湿ともに体に湿が溜まりやすいので、

積極的に利尿して湿、すなわち体に溜まった毒を

排出する必要があります。

 

 

内因

内因は「七情」のことで、

「怒」「喜」「思」「憂」「非」「恐」「驚」の7種類の感情

の変化を示したものです。

 

七情は五臓に影響して疾病を引き起こしますが、

同時に五臓に異常があれば七情にも変化が現れます。

 

感情が病気を引き起こす例は、心身症や精神病、

自殺、ストレス性の胃潰瘍や肥満、白衣高血圧など

枚挙に暇がありません。

 

白衣高血圧とは、医者の白衣を見ると、

緊張して一時的に血圧が上昇してしまうことです。

 

軽い高血圧の人のうち約23割が

この白衣性高血圧であるともいわれています。

 

糖尿病やガンもストレスと関係があると考えられています。

 

ストレスを受けると免疫力が下がります。

すると発生したガン細胞を殺すナチュラルキラー細胞の

活動が弱まり、ガン細胞が増殖しやすくなります。

 

精神的要素は、現代病において大きな位置を占めているのです。

 

 

不内外因

不内外因は飲食、労倦(ろうけん)、

外傷など外因でも内因でもない原因のことです。

 

飲食について、食べ過ぎや飲み過ぎはもちろんのこと、

食べないことや厚膩、すなわち油っこいものや乳製品を

食べ過ぎることも病気を引き起こす原因であると考えます。

 

また、「甘」「辛」「酸」「苦」「鹹(塩辛い)」の

「五味」のバランスがとれてない食事も同様です。

 

食生活が乱れると体に湿が溜まり、解毒を妨げてしまいます。

 

労倦には安逸(あんいつ)と働き過ぎの二つの意味があります。

 

安逸とは働かないことで、引きこもりや運動不足も

これに含まれます。

 

近年、過労死や過労による自殺が急増していること

からもわかるように「労が過ぎる」と死に至ります。

 

解毒革命より一部抜粋 邵輝先生(ショウキ)